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2013年1月 5日 (土)

【時習26回3-7の会 0427】~「01月02日:快挙!! 『第89回東京箱根間往復大学駅伝競争』往路で時習館高校後輩の早大・山本修平君、2年連続往路2位でgoal!」「水野和夫著『世界経済の大潮流』を読んで〔その1〕」

■今泉悟です。皆さん明けましておめでとうございます。
 年が明けて2013年が始まりました。【2637の会】も皆さんにお声をかけさせて頂いたのが2006年の01月19日ですから丸07年が経つことになります。
 正に「光陰矢の如し」です。
 【2637の会】membersの皆さん、今年も倍旧のご支援ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。

■さて2013年最初の話題は、正月02日開催された『第89回東京箱根間往復大学駅伝競争』です。
 この「箱根駅伝」往路で、我等が時習館高校の後輩で早稲田大学2年生の山本修平君が今年もまた頑張ってくれました。
 二年連続「往路」を堂々の2位でgoalしてくれたのです。時習館高校の同窓として、実に晴がましく嬉しく思います。
 概要は次の様な展開でした。
 往路最後の第5区(23.4km)は、山本君と日体大・服部君(3年)が1位東洋大・定方君(3年)を、14.4kmの小涌園前のcurve辺りで共に捉え一気に抜き去った。
 しかし、16.8kmでそれ迄dead heatを繰り広げていた山本君が脚に痙攣を発症した様で、最後は日体大・服部くんに2分35秒の差を付けられて仕舞った。
 以下にTVの中継を撮影した写真をご覧に入れる。

[01]第5区(21.4km地点)を2位で力走する山本修平君01
 015214km201

––––––––––––––––––––––––[02]第5区(22.9km地点)を2位で力走する山本修平君02
 025229km202

[03]第5区Goal前を2位で力走する山本修平君01
 035goal201

––––––––––––––––––––––––[04]第5区Goal前を2位で力走する山本修平君02
 045goal202

[05]第5区を2位でGoalする瞬間の山本修平君
 0552goal

■続いては、この年末から正月休みにかけて、水野和夫氏の『世界経済の大潮流』を読みましたので、ご紹介したいと思います。
 安倍新政権になって漸く日本の株式市場も上昇機運となり、円の為替相場も極端な円高が是正され円安傾向を示している。
 では、今年日本経済は本当に立ち直ることが出来るのであろうか?
 そこら辺りに論点を絞って、今回と次回の2回に分け私見を述べたいと思います。
 暫くお付き合い下さい。

[06]水野和夫『世界経済の大潮流』
 06

 その前に、年末12月29日の日本経済新聞朝刊に「日銀総裁interview記事『物価目標/政府と連携‥2%議論へ「緩和・成長策で」』」が掲載されていた。
 日銀も安倍政権と連携して、「成長力強化を支援」する旨表明した。
 白川日銀総裁への一問一答の中で次の様に語っている。

 「物価は(国民)生活や経済に大きな影響を与える為、幅広く議論が深まることを期待している。(中略)(政府と日銀が)『物価安定』や『デフレ脱却』の意味を正確に(理解して)共有する必要がある」
 「日銀の生活者調査では国民の8割以上が物価の上昇をどちらかというと望ましくないと回答している。一方で同じ国民がデフレからの脱却を望んでいる。国民が求めるデフレ脱却とは景気を良くして欲しいということと同義で、雇用が確保されて賃金も上昇し、企業収益も増えてその結果として物価も上がっていくという経済成長を実現することだ」
 「次に物価上昇を達成する方法の議論を深めたい。『魔法の杖』はない。日銀は強力な金融緩和を薦め、資産買い入れ基金を使って国債やrisk資産を今後1年余りで36兆円購入し、新設した貸出支援基金でも15兆円超、合計で50兆円超の資金供給が見込まれる。ただ魅力的な投資機会がなければ、緩和で供給した資金は金融機関に留まって有効に使われない」
 「【金融緩和と共に政府に拠る成長力の強化】が欠かせない。潜在成長率は就業者数と生産性の伸び率で決まってくる。高齢者や女性の労働参加率を高め、思い切った規制緩和で国内投資の魅力を高めて企業が挑戦し易い環境をつくる。(以下略)」

 白川日銀総裁の言っていることはまさに正論である。しかし、「景気がこうなるだろう」ということは明言していない。流石は慎重な白川総裁である。

 では、大規模な【金融緩和と政府に拠る成長力の強化】策で、国民が求める「国民が求めるデフレ脱却とは景気を良くして欲しいということと同義で、雇用が確保されて賃金も上昇し、企業収益も増えてその結果として物価も上がっていくという経済成長を実現すること」が果たして実現可能なのであろうか?

 この質問に対して、水野和夫氏が著書『世界経済の大潮流』で述べていることを、小生の所見と合わせお話してみたい。
 但し、原文を引用して説明すると長くなって仕舞うので、引用は極力少なくし、小生が要約して説明する。

 水野氏の説明では〔‥以下【第Ⅱ章/解体する中産階級とglobalization~「不可逆的なglobal化と二極化構造」(以下『水野・二極化構造』という」)p.129-140を小生が要約】‥〕、「雇用が確保されて賃金が上昇し、企業収益も増えてその結果として物価も上がる経済成長」は、globalizationが進んだ現在、そのglobal市場に販路を求めることが出来る企業と其処に働く雇用者(=労働者)のみがその恩恵に浴することが出来る。即ち、当該企業の収益増加と当該企業に努める労働者の賃金上昇は可能であるが〔【小生補足】端的な例が海外進出に成功した自動車産業と地デジの更新需要が完了する迄の液晶テレビ産業である〕、成熟化し縮小しつつある日本の国内市場にのみ販路を求める多くの(主に中小)企業の利益と其処に働く雇用者(=労働者)の賃金は上がらないのである。
 即ち、海外に販路を持たない主に中小企業や非製造業は〔【小生補足】市場(=販路)が拡大せず縮小する為〕売上が伸びず減少する為利益も当然増えず減少する。
〔以下【小生補足】‥更に、現代社会がやっかいなのは、最近のソニー・パナソニック・シャープの液晶テレビ3社の様に、大企業と言えども海外に販路を求めてもglobal化の進展により、かつての日本の花形企業と言われた大企業も、収益を産むとして投資した製品(=商品)選択を誤ると、サムスンやLG等、海外の大手の競合他社との過当競争に巻き込まれ、収益を上げるどころか大幅な赤字計上を余儀なくされる事態が生じたのである。即ち‥、
 ①海外に販路を持つ大企業と其処に働く労働者と、海外に販路を持たない中小企業・製造業と其処に働く労働者の所得格差の拡大‥「二極化」、
 ②海外に販路を持つ大企業でも、Globalizationの進展により引き続き新規需要(=販路)拡大が見込め、収益拡大が見込める自動車産業と、成熟化して(=新規需要が見込めず)更新需要しかない市場を販路とする液晶テレビ産業等、に分類される‥〕。
〔以下『水野・二極化構造』p.133から引用‥〕
 「(国民の所得層の)二極化現象」は日本の固有現象ではなく、先進国共通の問題です。Global化は、国内に限定されていた労働市場を世界市場に拡げ、国境を超えた企業間競争を激化させるからです。ですから、大企業・製造業の【生産性(=一人当たり実質GDP成長率)が】二桁に近い伸び率で【上昇しても】、実質【賃金上昇率は僅か】1%しか上昇せず、生産性上昇分が雇用者(=労働者)に還元されないことになります。

 ここからは、水野氏の本著の要約をして説明する。
 「人類の歴史」は、「覇権者による征服した世界(=市場)からの「財・富」の【蒐集〔収奪と言ってもいい〕】の歴史」であると言える。
 例えば、古代ローマ帝国による地中海世界からの【蒐集】。
 近代世界は、これを‥
 ①15世紀の地中海世界のイタリア〔ジェノヴァやヴェネツィア〕を地中海【制覇(=覇権)】を出発点とする。
 そして水野氏は、1450年~1650年を【長期の16世紀】と定義付け、1968年〔≒【小生補足】1971年のNixon shockからと言ってもいい〕~現在の【Globalizationの21世紀】と比較して、その『類似性』を強調する。それを一表にすると以下の通り。

★『長期の16世紀とglobalizationの21世紀の類似性』★
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
       ・【長期の16世紀】 - - - - - ・【globalizationの21世紀】
【危機の予兆】・東ローマ帝国滅亡1453年 ・世界革命     1968年
       ・伊ルネサンス  1450年~・Nixon shock   1971年
       ・ - - - - - - - - - - - - ・石油危機     1973年
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
【 反転攻勢 】・アメリカ大陸発見1492年 ・Berlin壁崩壊‥‥1989年
〔新時代幕開〕・ルターの宗教改革1517年~・Internet革命‥‥1995年
       ・ポトシ銀山の発見1545年 - ・
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
【旧体制危機】・KarlⅤローマ劫掠1527年 ・世界同時多発テロ2001年
       ・〔盛期ルネサンス終焉〕 - ・sub-prime問題‥ 2008年
     アウグスブルク宗教和議1555年 ・
       ドイツ国内の新旧基督教和議・
 Spain・フェリペⅡ財政破綻宣言1557年 ・
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

※ 歴史は【派遣者〔=覇権国〕】による【蒐集(≒収奪)】を繰り返すが、【蒐集】は、経年と共に「【覇権国(=投資家)】による投資returnの利子率が低下」が(歴史の)必然」となり、その利子率がゼロに近づくと此れ迄の【覇権国(=派遣者)】は存在価値を喪失し、新しい【覇権国】と交替する。
 そして、その新しい【覇権国(=派遣者)】の活躍の舞台〔【蒐集〔=収奪〕】の舞台(=市場)〕は革命的に拡大して行った。
 拡大した当初は、当該「市場」が無限にあるかの如く「拡大再生産」が可能となる。
 因みに、第二次世界大戦後の日本経済の高度成長時代が正にその「市場」が無限であると錯覚した時代であった。
 即ち‥
1【覇権国】
2→覇権国が活躍する【舞台(=市場)】
3→覇権国が活躍する【時代】

①1【伊〔ジェノバ・ヴェネツィア〕】
2→【地中海世界】
3→【15~16世紀初頭】

②1【スペイン】
2→【新大陸〔ポトシ銀山発見=貨幣革命〕】
3→【16世紀初~1588年〔無敵艦隊がArmada海戦で英国に敗北〕】

③1【英国】
2→【世界〔英連邦‥二次元:海としての全世界〕】
3→【1600年東インド会社設立~1918年第一次世界大戦終結】

④1【米国】
2→【世界〔三次元:航空宇宙を含む全世界〕】
3→【1918年~1944年ブレトンウッズ体制以降現在まで】

 これ等【覇権国】による市場支配の仕組みは、支配地域の資源を極めて安価に【蒐集】し、付加価値をつけて当該支配地等に売りつけ、更に利益を獲得する。
 それが「投資とreturn」の仕組みであり、これを繰り返すことにより「安全性が増し為return(=投資利回り)が減る」。
 支配する「市場」も当初は無限にあると錯覚出来る程豊富にあったが、次第に開拓し尽くされ、終に「市場」は限界を迎え、「拡大再生産=return(=利益)の拡大」は不可能となる。
 そこで破綻した旧【覇権国(=派遣者)】は役割を終え、新【覇権国】にその地位を譲ったのである。
 現在の【覇権国】は勿論米国である。
 が、米国のその地位も揺らぎ始めている。
 米国は、第二次世界大戦後の1950年代迄が繁栄のpeakで、資源nationalismが台頭した第一次石油危機以降衰退へと向かう。
 そのturning pointが水野氏がいう1968年「世界革命」であり、小生は解り易く1971年「Nixon shock」と1973年「第一次石油危機」とする。
 第一次石油危機以降は、資源国が当該資源・energyから生まれる「得べかりし利益」を当然自国のものだとして主張。
 これが新興国の成長と共に2000年以降、需要増加と連動して急速に資源・energy価格の上昇となって現在に至っている。
 このことは、かつては極めて低廉な資源・energy価格を獲得した先進国が独占していた「利益」を、資源国が当然自国の「利益」だとして「富の移転」が「先進国→資源国」に為されたことを意味する。
 また、「市場」のglobal化と成熟化は、労働者の賃金の減少を招く。即ち‥
 販売価格は、globalizationの進展により世界標準となり競争激化により値上げしにくくなる一方、売上原価を構成する「原材料費〔資源〕・労務費・経費〔energy〕」のうち、資源と経費が前述の様に上昇するが、売上原価は上げられない。‥そうなると、利益を確保する為には売上原価は上げられない。‥となれば、原材料費と経費以外の費用、労務費〔=人件費〕の削減しかない。従って、人件費〔=労働者の賃金〕は削減が不可避となる。
 これが、現在の日米欧の先進諸国共通に抱える社会問題のなのである。
 現状の世界経済動きを「労働者の賃金〔=国民の富〕」の目線で見ると、以下の3点に収斂される。

 [1]国民(=労働者)が得べかりし「富」が「先進国」から「資源国」へ移転
  〔‥極端な円高で、国内makerが海外へ工場を移転すると、国内で働く行動者の雇用を奪うことになり、更に日本の消費購買力を損なう‥〕
 [2]「市場」が、かつての「〔‥頑張れば頑張った者全員がその恩恵に預かれる‥〕『拡大期』」から「‥麻雀の様に勝利者だけが利益の恩恵に預かり、敗者は現状より貧しくなる「優勝劣敗」の世界となる‥『成熟・衰退期』に」現在が変貌
 [3]上記[2]の競争の結果、一部の「富者」と大多数の「貧者」という所得の「二極化」が明確化‥健全な民主主義国家を醸成するには、健全な中堅層の拡大が不可欠だが、この儘では健全な中堅の多くの没落が不可避な状況になっていく

 ※ ※ ※ ※ ※

 それでは、今後、我々はどの様にしていけばいいのであろうか?
 次号で詳しく論じてみたい。
 では、また‥。(了)

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