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2014年4月 6日 (日)

【時習26回3-7の会 0493】~「時習26回生卒業40周年記念懇親会に向けて~「第2回『案内状』response状況〔04月06日現在〕」「03月19日:古川美術館『日本画家 木村光宏の世界』展を見て」「Emmanuel Todd(1951-)『自由貿易は、民主主義を滅ぼす』&『デモクラシー以後‥協調的「保護主義」の提唱‥』を読んで」

■皆さん、お元気ですか? 今泉悟です。【時習26回3-7の会 0493】をお届けします。
 そして、今日も先ず先週に引き続いて、「卒業40周年記念懇親会 in 京都2014」関連のNewsからお伝えします。
 前《会報》配信(03月30日(日))以降、今日〔04月06日現在〕迄のresponse状況からお知らせします。ご高覧下さい。

 卒業40周年記念懇親会への参加費の払込件数は前回の03月30日の経過報告の時点〔09件〕から8件増えて累計17件。
 懇親会参加者名とその前後の催事への参加希望状況をお伝えします。

 ※ ※ ※ ※ ※

※「参加費払込状況」についてのクラス別経過報告〔04月06日現在〕※
 〔到着順・五十音順・敬称略〕

1.クラス別『参加費払込者一覧表』
  《総数:17人》
=【組】・氏名=参加費払込 月/日=の順
【01】・鈴木(斎藤)I子3/24/・西澤Y次4/01
【02】・鈴木Y男3/24
【03】・井垣K夫3/18
【04】・金子T也3/25/・森下Y4/01
【05】・中島K則3/31
【06】・有留Y裕3/31
【07】・今泉 悟3/17
【08】・矢野S介3/18/・筒井(波多野)H子3/25/・三田ST司3/31/・小野K美4/03
【09】・林  S3/27/・鈴木H彦3/28
【10】・黒柳R雄3/25/・武野S郎4/01

2.集計
 【1懇親会のみ/2宿泊所は自分で手配/3宿泊所は鶴清or京都リッチホテルを利用】の別
  1:2人/2:4人/3:11人
 【鶴清(相部屋)泊/京都リッチホテル(single)泊/京都リッチホテル(twin)2人泊】の別
  鶴清:6人/京都リッチsingle:3人/京都リッチtwin2人泊:2人
 【A初日「optional tour」/B懇親会「二次会」/C二日目「optional tour」】
  A:3人/B:14人/C:8人

 ご覧の様に、「二次会」の参加申込状況が予想以上に順調で、17人参加申込中14人が参加表明してくれています。
「二次会」担当の中嶋Y行君【2】が、会場の『ミュンヘン』2階main roomのcapacityが心配、ということで、04月05(土)~06(日)京都へ行く用事があったので、確認&交渉して来れました。

[00]二次会会場「ミュンヘン」2F main room
 002f

 その彼からの連絡が先刻あり、それに拠りますと‥、
「『ミュンヘン』の収容人数は80人/09時20分~23時30分〔last order 23:00〕」でOK。
 因みに、「懇親会〔一次会〕」は、18時00分~20時過ぎ‥を予定していますが、一次会場の宴会場は21時半迄使用可能の了解を「鶴清」から貰ってあります。
 「一次会」→「二次会」への移動時間は、80分程ありますから、京都リッチホテル泊の人は、ホテルに立ち寄ってもいい。
 又、二次会会場『ミュンヘン』は、京都一の繁華街 四条河原町にあるので、其処を散策してもいい‥と色々な選択肢があります。
 あとは、参加者がドンドンと増えることを願うばかりです!(^-')b♪

■さて、今日続いての話題である。
 03月19日(水)に仕事で名古屋へ行ったついでに、池下にある古川美術館にて『日本画家 木村光宏』展を見て来た。
 先ず、日本画家 木村光宏(1947- )氏の略歴からご紹介する。

【略歴】
1947年 長野県長野市に生まれる
1980年 第12回 日展「フラメンコ」入選
1982年 東丘社に入塾
1985年 第17回 日展「ピエロ」特選
1989年 第21回 日展「生」特選
1990年 第22回 日展「朝」無鑑査出品
1996年 愛知県芸術文化選奨「文化賞」受賞
1997年 山種美術館賞展「兆」大賞受賞
1998年 第33回 日春展「春気」外務省買上げ/第30回 日展 新「審査員」就任

 本展主催者である公益財団法人 古川知足会と中日新聞社は、木村氏について《ごあいさつ》で次の様に紹介している。

 木村光宏は自然の四季の移ろいを抒情豊かに表現した作品を、日展を中心に精力的に発表し続けている画家です。本展は、初の回顧展になります。
 木村の描く作品は本展出品作の『連峰待春』(添付写真[06])からも解る様に、大変scaleが大きいのが特徴であり魅力でもあります。〔後略〕

 木村は、「ピエロ」で日展特選受賞後、己の進むべき道に迷っていた時に、画塾 東丘社で師事した岩澤重夫(1927-2009)から、Mexico旅行を勧められMexicoに行った。
 彼は、Mexicoの暑く乾いた大地に生きる人々を目の当たりに見て、その生命感溢れる姿を夢中にsketchしたという。
 「生」(同[02])は、そのMexicoの路地で量り売りをしている女性と乳飲み子を描いた作品。
 「生」で二度目の日展特選を受賞後、「自分が本当に描きたいものは何か?」と自問自答。
 そして、「群像人物」から「風景画」へと描く対象を変えて行く。
 「門」(同[03])は、1997年 中部経済界のサウジアラビア視察団に同行した翌年の作品。
 自分の進むべき道を風景画と定めた木村は、2000年頃以降、「国立公園series」に着手した。
 吉野熊野国立公園の吉野千本桜を描いた「桜爛」(同[04])、伊勢志摩国立公園の黄昏を描いた「煇煇」(同[05])。

[01]本展leaflet
 01leafle

[02]木村光宏『生』1989年〔日展特選〕
 021989

[03]同『門』1998年
 031998

[04]同『桜爛』2009年
 042009

[05]同『煇煇』2009年
 052009

[06]同『連峰待春』2012年〔黒姫山と妙高山を信濃町側から望む〕
 062012

[07]同『清旦』2010年
 072010

【小生comment】
 展覧会の幾つか回っていると、いつも何か新しい発見がある。
 本展では、「木村光宏という日本画家との出会い」がそうである。
 氏の技量は、日展特選を二回受賞しただけあり、展示作品はいずれも確な説得力を持って見る者に迫って来る。
 だが、氏はまだもう一・二段の飛躍が期待出来そうな画家である、と確信した。
 今後も引き続き注目して行きたいと思う。

■今日最後の話題は、最近読んだ本から、Emmanuel Todd著『自由貿易は、民主主義を滅ぼす』(2010年10月刊)&『デモクラシー以後‥協調的「保護主義」の提唱‥』(2009年6月刊)についてである。
 両書は2冊合わせて丁度600頁になる結構な大作である。読了するのに丁度1週間かかった。
 前《会報》で水野和夫氏の『資本主義の終焉と歴史の危機』を読んでから、現在の資本主義の限界について更に良著を読みたくなった。
 そして、探し当てた本がEmmanuel Todd氏著作の2冊である。
 E. Todd氏は、我々より4歳年長の1951年生まれ。Franceの歴史人口学者・家族人類学者。France国立人口統計学研究所(INED)所属。
 英国Cambridge大学留学。家族制度研究の第一人者P.ラスレットの指導で1976年 博士論文「工業化以前の欧州の7つの農業共同体」を提出。

 同年 著書『最後の転落』で、若干25歳にして乳児死亡率の上昇を論拠に「旧ソ連の崩壊」を予言し的中させた。
 又、2001年の「09.11テロ」からほぼ1年後、対Iraq戦争前の2001年09月に発表された『帝国以後―米国・systemの崩壊』では、「米国は唯一の超大国」といった世界の一般的な対米認識に反して、「米国の問題は、その強さではなく、むしろその弱さにある」と、米国の衰退、とりわけ米国の経済力の衰退を指摘。
 この点につき、『自由貿易は、民主主義を滅ぼす』の編者石崎晴己氏が「編者解説」で巧く纏めているので引用して以下にご紹介する。

 史上空前の世界帝国になったかに見える《米国の世界支配のmechanismの真の構造〔=(世界水準と比べて)相対的に生産力が低く、「通常の貿易収入では賄い切れない自国民の消費意欲を満たす支出」を、「基軸通貨ドルの威信に拠って世界から流れ込む資金で賄う」ことに拠って、「需要不足の世界全体に向けて」、「恰もケインズ(J. M. Keynes(1883-1946))的国家が国民経済に対して果たす様な、需要者としての役割を果たしている」=〕》を暴露し、「『帝国』であることこそが、「米国が己の内的貧困と矛盾を辛うじて糊塗し補填する」為に、つまりは「何とか食っていく」為に必要な条件であること、しかし逆に『帝国』であり続ける為に、世界の憲兵としての己の必要性を世界に納得させる為に、軍事力を誇示し続けなければならない宿命を追っている〔←‥これを【小規模軍事行動主義】と呼ぶ‥〕ことを見事に言い当てている。
 トッドは同時に、この「『帝国』の脆弱さも指摘」した。その帝国的収奪のsystemは、かつてのローマ帝国のそれの様に、安定的に制度化されている訳ではない。つまり、日本や欧州の「保護領」からの強制的資金提供(‥例えば、日米安保に於ける、日本の在日米軍への『思いやり予算』‥)を始めとする、世界からの軍事資金の半強制的吸い上げ、武器輸出、石油産業の掌握といった様々な手段と、世界中の富裕層の共犯に拠る「安全」な投資対象たる米国金融市場への様々な資金流入とを組み合わせたその「収奪system」は、主に幻想に基づく「自発性」に依拠しているの過ぎない。米国が、強大な軍事力の見せかけに拠って、投資先としての安全性を演出出来なくなった時、このsystemは崩壊せざるを得なくなる。こうしてトッドは、次の様に「予言」した。

 「どの様にして、どの程度の速さで、欧州・日本・その他の国の投資家達が身ぐるみ剥がれるかは解らないが、早晩「身ぐるみ剥がれる」のは間違いない。最も考えられるのは、前代未聞の規模の証券panicに続いてドルの崩壊が起こるという連鎖反応〔=sequence〕で、その結果は米国の「帝国」としての経済的地位に終止符を打つことになろう」(『帝国以後』P.143)

 この「前代未聞の規模の証券panic」が、2008年09月の所謂Lehman shockとして現実となったことは、今様指摘する迄もない。ただ、これは彼の「予言」の全面的な実現なのかとの問いに、トッドは「証券panicは起こりました。ドルの崩壊はまだです」と答えている(『「アメリカの覇権」という信仰』P.14)。〔中略〕

 「ドルの崩壊」が間近に迫った危機であることは、間違いない処であろう。〔編者(石崎晴己)解説P.282~283〕

 『帝国以後』に続く著書『デモクラシー以後』は、一転して仏大統領サルコジの登場(2007年05月)という新たな状況下でのFranceを出発点としいている。
 それが提起する、節操のないPopulism、政治家のnarcissism的自己露出(←‥サルコジは、自身の離婚問題等も、政治的showとして演出‥)、wiper現象(←‥政治組織が従来からの堅固な支持基盤を失い、選挙民の投票動向は選挙毎にその趨勢を変え、wiperの様に極端に左右に振れること‥)、つまりは「民主主義の空洞化」という言葉で総括出来るあらゆる問題系は、Franceのみに関わる問題ではない。
 小泉郵政選挙から、短命に終わった麻生政権と民主党圧勝による政権交代後の各種のPopulismの諸政策‥。正に日本の政治風土にこそ当て嵌る。
 勿論、ブッシュの極端な右派的体質からオバマの「変革」路線へと至る、米国の政治動向も、この問題系の枠内で解釈出来るだろう。
 この政治動向の背後にあるのは、経済的格差拡大の進行に拠る社会の階層構造の混乱と崩壊である。
 富める者は益々富み、貧しい者は生活維持水準以下の絶対的窮乏化へと果てしなく追い込まれていく。
 それなりに「安定的な階層構造という形で、これ迄存在していた社会秩序そのものが流動化する」この状態を、トッドは「無重力状態」と呼び、「アトム(=孤立・原子=)化」と「narcissist化」という語で総括する。社会は脱「構築」化し、個人は社会の中で持っていた位置や関係性を失って、完全にばらばらの「個人」となる。「従来の社会構造こそ、民主主義の運行を支えていた基盤」である以上、この「無重力状態」は民主主義の危機に他ならない。
 この趨勢は、勿論ネオ・リベラリズム(Neo liberalism(=新自由主義))に主導されるglobalizationの進展が齎したものに違いないが〔中略〕、トッドは、自由貿易という主題を中心に据え、通商の歴史を踏まえた、歴史的展望の下に問題を整理したのである。
 即ち、(国家の枠内にある)国民経済の枠内では、「生産に携わる労働者」と「生産が対象とする購買者」との「基本的同一性」が想定される。
 つまり企業主は、「労働者(=購買者)の賃金を上げること」が「需要の拡大に繋がる」と考えていたのである。
 ところが「自由貿易」に於いては、「生産は専ら他国に向けて為される」ことになり、「賃金は全くのcostと看做される」様になる。
 その結果、「賃金は可能な限り縮減される」が、そうなると「労働者の購買力は低下せざるを得なくなり」、必然的に「内需は不足する」ことになる。
 「生産は益々国外に向けられる」ことになり、「労働者の賃金は(‥国外の労働者の低賃金に引っ張られる恰好で‥)益々縮小する」が、企業は貿易に拠って利益を上げて益々巨大化し、富裕層はglobal化した金融市場に参加して、更に富裕化して行く。Globalization下での格差拡大の悪循環である。〔編者(石崎晴己)解説P.285~286〕

 この格差拡大は、民主主義が成立する基盤そのものを掘り崩すことになる。民主主義とは、「自分達の国家の政治は自分達自身で行う」という原則の上に成り立つ制度である。
 つまり「自分達」と言い得る政治主体としての集団ないし共同体、ある程度の共通性・均質性に拠って連帯する共同体が、民主主義の前提なのである。

 トッドは冷静に、歴史的展望下で民主主義の本質を言い当てている。即ちこういうことである。
 世界史上最初の民主制が、奴隷制の上に成立したアテネ民主制であることは、周知のことだが、誕生したばかりの民主制の「未熟さ」「未完成」と考えられがちのこの側面を、トッドはむしろ民主制の殆ど本質的成立要件と捉える。全ての市民が国政に参画し、自由な討議に拠って自国の命運を決したあのアテネの民主制は、極めて少数の、奴隷主達からなる市民団に拠って営まれたのであり、この「本質」は、奴隷制の容認の上に成立した米国民主主義にも貫徹している。奴隷制度廃止後も米国民主主義は、黒人とIndianを排除・差別する「誇り高き選良」たる白人市民団の連帯と相互承認の上に発達した。「万民の平等」という理念を民主制が組み込むのは、平等主義核家族地帯たるParis盆地の平等主義者が、France啓蒙主義とFrance革命に拠って政治理念に仕上げられてからである。〔中略〕

 経済的格差が余りにも拡大して仕舞うと、民主主義の基盤たる市民団=国民(Nation)の共通性・均質性は解体してしまう。現在全世界で進行している民主主義の空洞化とは、正にこの様な現象に他ならない。
 其処でトッドが提唱するのが『保護主義』である。
 関税と貿易制限に拠って自国経済を保護することに拠って、生産の多くが自国民に向けて為される環境が整い、賃金が上昇して購買力が増加し内需が拡大する。そして社会は、かつての均質性を取り戻すのである。
 「保護主義」というと、国を閉ざす閉鎖的制度で、偏狭な排外主義に結びつく、と得てして捉えられがちだが、トッドの主張は、必ずしも原則として「保護主義」を採用せよとの定言命令ではない。彼はむしろ、自由貿易主義が、硬直した教条であり、原理主義的なIdeologieであることを強調する。即ち「全てを市場に任せれば、万事巧く行く」という、殆ど機械的な狂信的な信仰なのである。そしてその自由貿易主義の結果が世界全体の不況という現在に他ならない。
 トッドは言う。自由貿易に委ねられる処は委ね、それが不都合を齎す処には適宜柔軟に保護主義的措置を講ずる、そして保護主義的施策に拠って国内経済が安定と繁栄を取り戻すなら、必要に応じて自由貿易に切り替えれば良い、と。

[08]Emmanuel Todd(1951-)『自由貿易は、民主主義を滅ぼす』&『デモクラシー以後‥協調的「保護主義」の提唱‥』
 08emmanuel_todd1951

 第Ⅰ部/自由貿易は、民主主義
 ・自由貿易か、民主主義か
 ・『democracy以後』とは何か
 ・民主主義の多様性と普遍性
 ・自由貿易は、民主主義を滅ぼす
 ・ドルと自由貿易の崩壊

 第Ⅱ章/帰路に立つ日本―『democracy以後』と日本
 ・<対談>米ソ二大国の崩壊とその後―集団的信念の消滅と時代的危機
 ・世界経済危機と米国帝国主義の崩壊〔討論者/佐伯啓思〕
 ・「帝国以後」の世界―世界経済危機と『democracy以後』〔討論者/辻井喬+松原隆一郎+青木保(司会)〕
 ・<鼎談>日仏の政治・経済の危機をどうみるか〔E.Todd+片山善博+御厨貴(司会)〕

【小生comment】
 トッド氏が主張する、適宜に「保護主義」を用いて、国内の労働者(=消費者)の賃上げを促進し、購買力を増大させることは現実問題としてはかなり難しいだろう。

 ただ氏が『デモクラシー以後‥協調的「保護主義」の提唱‥』で述べている、「中堅層の没落(=所得格差の拡大)が、民主主義の空洞化、即ち民主主義の機能低下、延いては機能不全を起こす」ということは間違いない。
 民主主義は、多数派の意見がこの国の政策を決定づけるものであり、「健全な中堅層」が多数派を占めている場合は、その国の政策決定は、中堅層の意見が反映された健全な形で為される。
 ところが、「新自由主義(Neo liberalism)」の進展は、突き詰めれば「所得格差の拡大」→「一部の超富裕者層と大多数の貧困層」を創出する。
 そうすると、一部の超富裕者層から金銭的支援を受けた多くの「政治『屋』」は、富裕者層の減税措置等、富裕者に有利な政策決定を行う一方、Populism〔=票稼ぎの為に人気取り政策〕をも実施する。
 こうなると、税収という歳入が減少する一方、社会保障費に代表される歳出は増加。国家財政は赤字が避けられなくなり、「破綻の危険性」が高まる。
 又、Populismは「高邁な理念の具現化」とは程遠く、「健全な民主主義を崩壊へ」と導く。
 トッド氏が『自由主義は、民主主義を滅ぼす』と著書で述べているのは、簡単に言えば以上のことを言っている。

 尚、富裕者層におカネが集まれば、水が高い処から低い処へ流れ落ちる様に貧しい者にも富が浸透する〔=トリクルダウン理論(trickle-down theory)〕という考え方もあるが、まやかしだと思う。
 超富裕者層は、貯めたおカネを一定以上は使わないからである。
 国民に配分された「富」は、有効に活用されることにより、国は栄える。
 即ち、「健全なる中堅層におカネが行き渡る」と、必要な「住宅・教育・文化娯楽」等の分野で消費が増え、国内経済が好循環する。
 日本でも、その良い例が、平成元年当時〔 bubble時代 〕の需要増加である。
 何故bubbleになったかと言えば、米国から叩かれた日本政府・日銀が円高対策と称して金融緩和を施したことも事実の一つである。
 しかしその一方で、年代層別に見て日本で一番人口が多い団塊世代が40代という最もおカネが必要な世代にさしかかり、住宅や子供の教育費等におカネを注ぎ込んだという実需の大幅な増加があったという重要な事実を忘れてはなるまい。

【後記】
 今週読んだEmmanuel Todd氏の2冊の著書はとても勉強になった。
 「自由」と「民主主義」は、ある意味相容れない理念である。
 そして「民主主義」は、歴史発生的には「社会的勝ち組の人達の為の『意思決定制度』」であって、決して「万民の為」の制度でなかったことを知ったことも新しい発見であった。
 じゃあ、これからの日本はどうすればいい?
 難しい問題だな、これは‥。(^^;;

 では、また‥。(了)

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